記述力・表現力が問われる時代に、親ができること

はじめに
近年の中学受験では、これまでのような知識量や偏差値だけでなく、文部科学省が重視する「思考力・判断力・表現力」が強く求められるようになってきました。 実際に、多くの学校で自分の考えを論理的に記述する問題が出題されるようになっており、単純暗記だけでは通用しない時代になっています。 そのため、志望校選びやご家庭での学びのサポートの仕方も、これまで以上に多角的な視点が必要とされています。
偏差値だけではわからない「ミスマッチ」に注意
志望校選びを偏差値だけで決めてしまうと、学校の教育方針や校風とお子さまの気質とのミスマッチが生じることがあります。 たとえば、生徒の自主性を重んじる武蔵中学校のような校風もあれば、手厚い学習サポートが特徴の学校もあります。さらに、STEAM教育やリベラルアーツといった特色ある教育モデルが、お子さまの学習スタイルに合うかどうかも重要な見極めポイントです。 このように、偏差値では見えない「相性」こそが、6年間の学校生活を充実したものにする鍵になります。
親は「学習管理者」から「思考をともに育むパートナー」へ
こうした変化に対応するために、ご家庭での関わり方も見直す時期にきています。 これからは、「学習管理をする親」ではなく、**「思考をともに育むパートナー」**としての姿勢が大切です。 たとえば、お子さまが「これ、なんで?」と聞いてきたとき、すぐに答えを教えるのではなく、「どうしてだと思う?」と問い返してみてください。 結論が間違っていたとしても、「そう考えたんだね」と思考のプロセスに目を向けてあげることで、お子さまは“考えること”を前向きに捉えられるようになります。 このような日々のやりとりが、受験にも人生にも役立つ「考える力」を育てていきます。
おわりに
中学受験の成功とは、単に偏差値の高い学校に合格することではありません。 本当に大切なのは、お子さまが最も自分らしく学び、輝ける場所を見つけることです。 その第一歩として、まずはお子さまの「好き」や「夢中」を、親として温かく見守り、深く知ることから始めてみてはいかがでしょうか。 たとえば、「最近それにハマってるけど、どうして面白いと思うの?」と問いかけ、興味をもって話を聞いてあげるだけでも、お子さまの思考は大きく広がっていきます。会員制難関受験専門塾elioでは、お子さまの個性と志望校の特徴を丁寧に分析したうえで、最適な受験戦略をご提案する個別相談会を随時開催しています。 中学受験を「親子で成長する機会」と捉え、充実させていくために、どうぞお気軽にご相談ください。
会員制難関受験専門塾エリオ
エリオ代表/恵比寿校室長/数学
斉藤 隆之
長年にわたり1000名以上の生徒を難関校へ導いてきた受験のエキスパート。海外の大学で学んだ自身の経験と豊富な合格指導経験で、お子さまが自らの意思で学習するよう導いていきます。教科指導から生活指導まですべておまかせください。